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【大菩薩嶺】(だいぼさつれい) [A-RUNイベント]

by EI隊長

 大菩薩嶺へのトレッキングは昨年、何度も計画しては都合が悪くなった、天候が悪いと数回断念してきた。今年も1回パスしており、永遠に実現しなのではないか、とさえ思える程になっていた。断念の繰り返しで登山計画書は5、6回変更。それが今回、実現できたことは嬉しい。

 最短ルートは上日川峠から福ちゃん荘を経由して大菩薩峠、そして大菩薩嶺の頂。下山は唐松尾根経由で上日川峠へ戻れば3時間30分のコース。ただそれでは勿体ない。上日川峠から石丸峠、大菩薩峠と経由して大菩薩嶺。下山は丸川峠から裂石へ下るルートを選択した。(コース標準タイムは5時間50分)

 4時46分津田沼駅発の中央・総武線各停に乗車するため、3時半に起床。妙なもので3時半に起床することが気がかりとなって熟睡できなかった。

 駅への途中、いつものコンビニに立ち寄り昼食を購入。朝食を食べていないことに気付き、別のコンビニで今度は朝食を購入。行動食なのでおにぎりやサンドイッチとなり、朝食と昼食とで代わり映えしない。

 甲斐大和駅まで電車は全てローカルだが、座れたので長時間が苦にならない。

 予定通り7時38分に到着。北口ロータリーに降り立つと、1台のバスに登山客が群がっていた。“臨時バス”とのことで始発(8時10分)より先に出発する。時間が節約でき、幸先良いと乗り込む。(7時45分頃出発)
 補助席が数席残る程度の満車で急勾配の坂道をエンジン吹かせながら上る。終点の上日川峠(1,580m)には8時26分に到着。(運賃は1,000円)

【写真】上日川峠
①上日川峠.jpg

 トイレを済ませ、トレッキング・スタイル(タイツとハーフパンツ)に着替える。チリーバンダナ・虫除けリング・トレッキングポール・ハイドレーションと出発準備を進め、ランニング用ストレッチで準備は万端。石丸峠へ向けて歩き出す。(8時50分)

【写真】石丸峠へ向けて出発!
②石丸峠へ向けて出発!.jpg

 小屋平(石丸峠入口)までは明るい森の中を緩やかなアップダウンが連続し、3回渡渉。途中、出合ったのは一人だけ。静かなトレッキングを満喫できる。

【写真】沢渡渉
③沢渡渉.jpg

 最後はコースを間違わないように慎重に歩き、バス停(1,590m)に到着(9時10分)。

【写真】小屋平(石丸峠入口)バス停
④小屋平(石丸峠入口)バス停.jpg

 今回のトレッキングで一番喘いだのが石丸峠までのトレイル。両側を熊笹が覆ういきなりの急斜面。まだ先は長いので大丈夫かなと思いつつ、脚がハイペースを求める。

【写真】両脇熊笹の上り
⑤両脇熊笹の上り.jpg

 一旦、林道を歩くコースであり、一本の白い筋が伸びた富士山が拝めた。早速、写真や動画を撮る。上日川ダムに堰き止められた大菩薩湖が眼下に見えた。

【写真】一本の白い筋が伸びた富士山
⑥一本の白い筋が伸びた富士山.jpg

【写真】上日川ダムに堰き止められた大菩薩湖
⑦上日川ダムに堰き止められた大菩薩湖.jpg

 急坂再開。喘ぎながら先行するパーティに追い付くと、余りもの荒い息遣いに路を譲って頂いた。ありがとうございます。
 坂を上り切ると山腹を巻くよう水平方向にトレイルが続く。
 林を抜けると視界が開け、山肌が一面熊笹に覆われた世界となり、近景の小金沢山、遠景の富士山の大パノラマは今回のトレッキング一番の絶景であった。石丸峠経由を選択して大正解である。写真と動画を撮りまくる。

【写真】再び富士山の大パノラマ
⑧再び富士山の大パノラマ.jpg

 石丸峠に到着(10時少し前)。低い熊笹の草原にトレイルが縦横に走る。

【写真】石丸峠
⑨石丸峠.jpg

 大菩薩峠へのトレイルは急斜面。一気に上る。

【写真】大菩薩峠への急斜面
⑩大菩薩峠への急斜面.jpg

【写真】小金沢山へと続く熊笹の草原
⑪小金沢山へと続く熊笹の草原.jpg

 熊笹の草原と別れ、森の中に入るとアップダウンが断続するトレイル。最後は下り続き、大菩薩峠(1,897m)に到着(10時20分)。トイレや飲食店舗がある。

【写真】大菩薩峠
⑫大菩薩峠.jpg

【写真】介山荘
⑬介山荘.jpg

 峠から賽の河原まではひと丘越える。雰囲気が小雲取山に似ている。丘の頂上付近は岩石と土のベージュ色、峠で一休みしたせいか、一気に上っても喘がなかった。

【写真】丘の頂上付近は岩石と土のベージュ色
⑭丘の頂上付近は岩石と土のベージュ色.jpg

 丘の頂に立つと下った先に賽の河原があり、更に先に二つのピークが続く。

【写真】賽の河原
⑮賽の河原.jpg

【写真】更に二つのピーク
⑯更に二つのピーク.jpg

 一つ目の岩山を乗り越え、次のピークも一気に上る、が、まだ山頂を示す標識がない。

【写真】一つ目の岩山
⑰一つ目の岩山.jpg

 一旦下ると標識があり、大菩薩嶺の山頂はまだ先の森の中のようだ。
 そろそろ11時。朝早かったためお腹が空いた。だが山頂まではと我慢我慢。
 11時少し前、やっと2,057mの頂に達した。

【写真】大菩薩嶺山頂
⑱大菩薩嶺山頂.jpg

 山頂は森の中で展望がなく、かつ狭くて人が一杯だったので、丸川峠方向へ少し進んだところでレジャーシートを敷き、昼食を摂る。
 11時20分、トレッキング再開。最初は登山道を示すピンクのテープがトレイルの両脇の木々に沢山巻かれ、安心して先へ進む。が、斜面になるとどこがトレイルだか分からなくなった。運良く上りの登山客が向ってくるので、トレイルを見極め、コースを修正する。

【写真】トレイル両脇の木々に沢山巻かれたピンクのテープ
⑲トレイル両脇の木々に沢山巻かれたピンクのテープ.jpg

 丸川峠経由で下るコースは“静か”と登山ガイドにコメントされていたが、正にそう。上りの数パーティとすれ違った程度。
 下り基調の森のトレイルを慎重にステップを踏み、安全に下っていたら、コースタイムとほぼ同じで時間で丸川峠へ到着(12時20分少し前)。

【写真】丸川峠
⑳丸川峠.jpg

 丸川峠で小休憩。12時20分過ぎにトレッキング再開。
 登山地図に“急坂”と記されているように段差の大きな岩石の下りがあり、三点支持の必要性はないが、トレッキング・ポールを片手に束ねた方がよさそうだ。また深く抉られたトレイルも現れた。

【写真】深く抉られたトレイル
(21)深く抉られたトレイル.jpg

 土のトレイルで深い木陰の下は濡れている。何度かスリップし、1回は右腕に擦り傷を負った。
 ルートを選択しておきながら事前によく確認しておらず、休憩で地図を確認してやっと知ったことだが、裂石は標高900mであり、大菩薩嶺の山頂からだとすると1,150m以上の下り。道理で下りが長い訳だ。
 スピードを落とし、怪我しないことを優先して歩を進める。足の指先が痛む。長く下ると何度も靴中で指先が押されて毎回痛めるようだ。ただ次第に緩やかなトレイルとなり、指先への負担は軽くなっていく。

【写真】緩やかなトレイル
(22)緩やかなトレイル.jpg

 丸川峠から1時間近く下ると左下から車が走る音、右下から川の流れる音が聞こえてきた。もう少しだ。
 山路が終わり、林道に出る。右脇にはみそぎ沢が流れる。

【写真】山路が終わり
(23)山路が終わり.jpg

【写真】林道に
(24)林道に.jpg

 かつて舗装された路が続くかと思えば、岩と石の路となり、何度か繰り返されて駐車場に到着。コースタイムより8分速い程度だった。

【写真】かつて舗装された路が続くかと思えば岩と石の路
(25)かつて舗装された路が続くかと思えば岩と石の路.jpg

 駐車場から先は車道を歩く。トレッキング・ポールを突いてリズミカルに舗装道を下る。
 13時45分、裂石にある大菩薩峠登山口のバス停に到着。

【写真】裂石近くの雲峰寺
(26)裂石近くの雲峰寺.jpg

 塩山駅へのバスは15時発なのでまだまだ時間がある。トイレで着替えたり、スマホのLINEで大菩薩嶺トレッキングの速報を送ったりしても時間がある。バス停横の店舗で熱い山菜そばと冷えたビールを頂く。良い一日であった。


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